
トレヴィーゾにあるLuigi Bailo市立美術館の修復プロジェクト完成に向けた具体的な寄与を通して、Arperは文化および地域に貢献する取り組みを確固たるものとしています。
Studiomas architetti事務所が手掛け、設備関係についてはVenice Plan Ingegneria社とStudio Cassutti事務所の協力を受けたこのプロジェクトにより、建築物全体のかなりの部分が修復され、美術館の展示面積は倍増しました。その結果、トレヴィーゾ市は、何十年間も使われていなかった珠玉の名作を再び完全に機能させることができるようになったのです。


2018年に始まり、最近開幕した「アントニオ・カノーヴァ展」をもって完了となったこの修復作業は、主に16世紀に建てられた修道院の北回廊エリアが対象で、今回発見されたオリジナルの華麗な装飾も修復されています。
「内部の歴史的な写真が何枚かあったので、1888年にトレヴィーゾ市立美術館を設立したバイロ神父の指揮により「上品に」装飾されており、19世紀末の取り壊しを免れた古代建築の要素も時折組み込まれていたことはわかっていました。あいにく、層位学的な分析や以前の作業では、何も見つかりませんでした。ですから、漆喰の下から、17世紀の郊外の別荘の装飾から切り離されたパーツで構成された長いフリーズ装飾が見つかったのは大きな驚きでした。この装飾は早速修復され、再び日の目を見ることになったのです」と、Studiomas Architettiの建築家マルコ・ラッポセッリ氏は語ります。


美術館スペースに求められる最高の環境要件に沿って、建物の構造が強化され、耐震性が改善されたのに加え、地熱源を利用した新しい空調システムの設置により、この荘厳たる建造物全体のエネルギー再認定が完成しました。
天然素材やリサイクル素材を使用したこの建物の仕上げ作業は、この地域が誇る職人技と最も効率的な生産技術が融合した賜物です。


建築家のマルコ・ラッポセッリ氏によれば、「美術館修復プロジェクトの大きな課題は、歴史的建造物の空間的・物質的性質の保存、展示作品の微気候的ニーズ、公共の建物に求められる安全性など、多様な要件の間の接点を見出すことです。バイロ美術館では、ある種の優雅さを表現できるようなバランスを見出すことができたと思います。」


バイロ美術館は、トレヴィーゾの文化界における著名人であるルイージ・バイロ神父によって1879年に設立されたサンタ・カテリーナ複合施設も含む、トレヴィーゾ市立美術館群に属しています。バイロ美術館は現在、アルトゥーロ・マルティーニ、ルイージ・セレーナ、ベッペ&グリエルモ・チアルディ、ジーノ・ロッシなどの画家たちによる340点以上の傑作が揃った大規模なコレクションを誇ります。