27 July 2023

ペギー・グッゲンハイム・コレクションは、20世紀のヨーロッパとアメリカの芸術作品を展示する、イタリアで最も重要な美術館のひとつで、30年にわたりペギー・グッゲンハイムが暮らしたヴェネツィアの由緒ある邸宅、パラッツォ・ヴェニエル・ディ・レオーニ内に所在している。
大運河に面したパラッツォの大きなテラスと、設計当初に図書室、ダイニングルーム、寝室として設計された空間が現在この美術館の特徴となっているが、展示スペースが限られているため、来館者が見学中に立ち止まって座れるよう椅子や座席を配置するのが難しい。




ベランダにおいては特に、快適かつ調度品を制限することなく、既存の建具を引き立てる色調の家具を選ぶ必要があった。さらに日常の衝撃や 気温の変化、ヴェネツィア特有の気候条件に耐えること、そして何よりも、簡単に移動できることで空間を自由に使えることが重要だった。


Guggenheim Intrapresæ(グッゲンハイム・イントラプレーセ)という企業メンバーシップ・プログラムで2017年から美術館を支援しているArperは、スペースのあらゆるニーズを満たす理想的な解決策を見つけることでプロジェクトに参加。ベランダスペースに置かれたPixとKiikのコレクションの形と色は、来館者の訪問体験を向上させ、快適で静かなくつろぎの空間を提供するものとして採用されることになった。 ベランダのデザイン変更は、Arperとペギー・グッゲンハイム・コレクション間の重要なコラボレーションであり、両者による取り組みと互いへの敬意を表す密な関係をさらに深めるものとなる




Credits
写真: Matteo De Fina