自然のエコシステム

2021年3月に完成したアンバーミーティングオフィス（AmberMeeting Office）は、中国西安市の中心にある中心業務地区に位置しています。国際色が強く反映された現代的かつ印象的なスタイルが特徴のこの色彩豊かなプロジェクトは、従業員と顧客に居心地の良い特別な空間を提供することを目的にデザインされました。

Hong DesignworksのDang Ming氏とYimu.design StudioのLi Dandi氏がデザインを手掛けたアンバーミーティングオフィスには、自然とアートから着想を得た未来的な美学が反映されています。コンセプトは“蛹から羽化する蝶”のアイデアを中心に展開されており、自然の素材を用いて包括的なコンセプトを展開する“ランドアート”という芸術的手法で表現されています。

アンバーミーティングオフィスでは、粗い質感の天井やカーペットの波模様など、自然特有の色や質感を用いてこの手法が表現されています。質感はどれも、水面のさざなみや葉脈、樹皮など、自然に存在する要素の視認できる表面から着想が得られています。
この空間は、コミュニティ意識を創出し、人々を結び付け、自然や自然の要素と触れ合ってもらうことを目的としています。自然の要素は質感や色だけでなく、まるで緑溢れる森の中のような廊下や、木の下にいるかのような気持ちになるブースなど、オフィス内の主要なエリアにも取り入れられています。ここには“豊かな緑に囲まれた空間では、神経が緩和され、クリエイティブなアイデアが淀みなく溢れだす”という発想から生まれた空間が広がっています。

この空間のデザインにおいて、サステナビリティは重要な役割を担っています。素材や家具を選ぶ際、デザイナーはすべての環境基準を満たしているか徹底的に確認を行いました。実際、この空間のために、極めてサステナブルな材質と家具が厳選されています。楓の合板には塗装が使用されておらず、カーペット同様無害な物質に分解し、リサイクルすることが可能です。緑の壁には、サステナブルな織物が使用されています。

Dang Ming氏は次のようにコメントしています。「Arperというブランドがあることを知ったのは2019年でした。それからすぐに、Arperのデザイン精神や価値観と深いつながりを感じました。

Arperを選んだのは私たちのデザインのアイデアすべてがArperのプロダクトに見事にマッチしたからです。Arperは驚くほど万能で豊富なバリエーションの生地やフォルムのプロダクトを展開しています。Arperのプロダクトは必ず私たちが作っている空間に溶け込むと思ったのです」